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ディアハンター(Deer Hunter)を観る

けっこういろいろとDVDやら映画やら観ます。
昨晩は往年の名作といわれる「ディアハンター」を観ました。
ベトナム戦争をからめた映画で、ロバート・デニーロやクリストファー・ウォーケン、メリル・ストリープが出てましたが、みんなすんごい若い〜〜!! 特にクリストファー・ウォーケンは、一体このかわいらしい、天使のような顔の青年に何があって、あんな不気味なオヤジになったんだ?と思わずにいられない、無垢そうな、繊細そうな線の細い青年でございました。でも最後の方で、やっぱり目がすごいことになってて、若い時から怪優だったんだ、、、と見せつけられました。
これは、「プラトーン」みたいな戦争ものかな?という予想をしていただけに、大いに裏切られて、派手なんだか地味なんだかわかんない、なんともいえず味わい深い映画でした。
まず「あ!」っときたのは、テーマ音楽。美しく憂いに満ちたアコースティックギターと、バックを静かに流れるストリングス。この曲は、すんごい昔から知ってる、でもどこで知ったか分からない、大好きな曲だった。。そうか、この映画のテーマだったのか。わたしがギターを弾けたら、間違いなく練習する。そういう、なんだか小さい頃からどこかで聞いて知ってるけど、どこでどうして知ったかはさっぱり分からない、という音楽ってあるよねー。いや、ホントにこの曲はとっても大好きだったので、探し物を忘れた頃に見つけたような感じ。。夕焼けに日が暮れていくのを見ているような曲だと思います。
で。
どうしても、ベトナム戦争モノというと、リチャードを思い出します。
戦闘自体に参加はしてなかったものの、色んな惨劇を見、体験し、自身も毒を盛られたり、そして何より精神的な打撃。祖国からの裏切り。どんな気持ちでいたんだろう。どんな風に毎日を過ごしたんだろう。
サイゴンの街や田舎の道の人波。湿度、匂い、空気の密度、、映像から感じられるようだった。この人波の中を彼もきっと歩いたり、車で蛇行していたのだろう。良くも悪くもエキサイティングな環境で、そしてきっと、ものすごく孤独だったんではないか。アメリカに戻っても、戦地に行っていない兄弟や友人との違和感を、ずっと抱き続けていたのではないか。
この映画の面白いところの一つに、戦地に行った者、行かなかった者の違いだけでなく、戦地での気の狂わんばかりの、文字通り生死の境界に立たされた経験し、それをどう自分の中でケリをつけたかの違い、がある。同じ場所にいて、ほぼ同じ状況にあり、人格を揺るがされる体験をして、そのトラウマに人はそれぞれどう対応するのか?どんな結果になるのか? 
正直、重くて切なくて、もう一度みようとは簡単に思えない映画だけれど、ものすごく層の厚い、ニュアンスに満ちた物語でした。みてよかった。
by BoulderMikiko | 2009-02-18 13:31 | 映画/音楽


コロラドはボルダーのマッサージセラピスト・美紀子のブログ。熊本生まれ、ワシントンDC、プロバンス(仏)、東京、モントリオール、ニューヨーク生活を経て、ロッキーの山の中人生を楽しんでおりまっす!


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