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Vipassana体験<その4・井戸に降りる>

さて、コースも中盤過ぎると、毎日同じスケジュールの生活に慣れていきますね。
大体、やることと言ったら、起きて歯磨き顔洗い、瞑想瞑想瞑想、ゴハン休憩(その辺りをウロウロ散歩)、瞑想瞑想瞑想瞑想、ゴハン休憩、シャワー、瞑想瞑想瞑想瞑想、おやつ、瞑想瞑想、夜の講話、瞑想瞑想、、、と、片手で足りるほどのシンプルさ。
しかも、ゴハンは出てくるのをありがたく頂戴するだけで、作ったり献立考えたりする必要もないし、掃除や何やらのおつとめみたいのも全くない。こんな生活って今まであっただろーか。
しかも、ゴハンおいしーんだ!
ベジタリアン食だけど、なかなか工夫してあって、味も単調じゃない。しかもこういう所で出る菜食には必ずと言っていいほど玄米が出てくるのよね。以前、クリパルヨガセンターに滞在した時も、マクロビオティック食をしてる人のために、毎日玄米と、山のように盛られたヒジキが用意してあって、わたしにはうひょひょ~であった。そして、なぜか必ず「ごま塩」も添えてある!もう、こんなに日本人のツボにはまったゴハンがあるだろーか。醤油はなかったけど、アミノ酸も置いてあって、それがなんとなく醤油風味をかもしだしてくれる。わたしはほぼ毎日玄米にアミノ酸とごま塩をかけて、あ~幸せ、、と心でつぶやきながら食べていた。
あと、工夫してあるなあと思ったのは、座りっぱなしの生活を考慮してか、ファイバーの多い献立。おかげでわたしは毎日快食快便ひゃっほー!であった。

で、今普通の生活に帰ってきてしみじみ思うのは、「普通」の生活ってどんなにか外からの刺激が多いのか、ということ。ゴエンカさんが「続けるのが大事よ~~~(低い声)」と言ってたので、毎日瞑想はがんばって続けているけど、もう集中できないのなんの。。その日に起こったこと、会話、テレビ、本、運転、等々なんでもが、例の「コドモ」たちと化し、私をあちこちに連れて行こうとする。んで、連れてかれちゃうワタシ。。
ひるがえって、コース中は外界からの刺激もほぼ皆無の生活。毎日同じスケジュール。毎日同じ人。同じ場所。散歩するところも限られてる。めちゃシンプル。修行僧がそんな生活に長期間いる意味がよくわかる。
普通の生活での瞑想ではなかなか分からない、瞑想中に訪れる(邪魔に来る)やつらの傾向というのもはっきりしてくる。
私の場合は、
1、自分では終わらせたつもりで、次に進もうとしていたような過去の事項、記憶
2、それら過去の事項に対し「こうすればよかった」「ああ言えばよかった」「そしたらきっとこうなってた」、、と過去の記録を塗り替えようとする妄想
3、「あ、あれしよう」「これしよう」「ああ言おう」等々の、未来計画。(←すっごいグッドアイディアや~~!と一人きゃっきゃしたりする。が、忘れる。)
4、友達へのメールやブログやFacebookに何書こう~、、という空想メール&文章。(それを、何度も推敲したり、すっごい名文や〜〜!とまたきゃっきゃする。が、忘れる。)
要するに、過去か未来のことばーっかし。
まだ起こってない未来か、起こって変えようがない過去。
「今、この瞬間」ではない。
特に1、には困った。何度も何度も何度も同じ情景やらが戻ってきて、「えーかげんにせーー」とか思うのさえ疲れ果て、呆れ返って、とうとう一度、瞑想を中断して、座布団から立ち上がらざるを得なかった。
で、先生のところに質問に言った。
「もう納得して終わったはずの、一番忘れようとしてたこと、かなり忘れるのに成功してたことなんかがいつまでも頭の中をよぎって来るんです。。集中できなくて困ってます。」
「それはね、あなたのmind(訳は「心」だけど、「思考の心」で「感情の心」とは分けられる)の手術が始まったからよ。。。遮断したり否定しないで、認識してあげて、でもそれに関心を向けないで、また自分(の呼吸)に戻ってね」
心の手術かあ〜。ゴエンカ先生が初日にちょっとフフフって感じで予言してたことよね。
自分の中の深い井戸に降りていってるんだ。

心だけが困ったちゃんではない。
身体も、というか身体はすごく具体的に困る。それはやっぱし「痛み」!
そりゃあねえ、一日ずっと同じ姿勢で座ってたら(あぐらか、座布団を股部分に挟んだ正座)痛くもなりますわな。
最初の2日間くらいは本当に辛くって、一時間動かないなんてとってもムリ、みんなモソモソと姿勢を変えたり、足をずらしたり。なるべく動かないのを目標にしていたが、私は2日目に、右足付け根が堪え難く痛くなり、こんなんやっとられーーーん!と発狂しそうになって足動かした。
・・・しかし、3日目くらいから、「足が痛ーーーーい」でなく、「痛みがそこにある」みたく、客観視するようにしていると、なんだかその痛みもしばらくするとなくなってたり、質が変わって(としか言いようがない)耐えられるものになっていたりするのであった。不思議、でもホントなのだ。
その証拠に、中盤からは、朝昼夜の一時間ずつ計三時間の瞑想は、がんばって動かないでみよう!という指導だったのだが、ほとんどみんな大丈夫になっちゃったのである。参加者60人、モソモソなし!!
ホント、痛みって不思議だわあ〜。
で、そうなってくるとしめたもので、痛みにじゃまされず、瞑想により集中できる。
でも私はまた9日目くらいに、足ではなく、首のところに刺すような痛みを朝からずーっと感じて、何をしてもひどくなる一方で、まさに堪え難い。「これは絶対首になんか異常があるに違いない!むちうちもしてるし!」と、泣きたい気持ちになり、また先生のところに(ほぼ毎日何かしら先生に質問してた私。。)行ってみたり。
ところが!
その後の瞑想で、ふっと、私がずっと怒りを抱いていた人物について、「ああ、私はあの人を、とんでもない怪物に仕立てていたんだ、、、ごめんなさい、許してね」と思った後、ふと気がつくと、首の痛みがなくなっていたのだった。
いや、ホントに。
もしかして、ごめんなさいと言ったことじゃなく、先生に言ったことで気が済んだのかもしれないし、真相は分からない。私は小さい時、姉にいじめられるとすぐ泣いて母の助けを求める子供だったから、先生にそうやって言うことも、それと似てるような気がするし。
でも、なんつーか、怒りが消えていってとても楽になったのも事実。
これはちょっとものすごく実感を伴う劇的変化でもあったので、改めてカラダとココロが一体であることを認識させられる体験でございました。
by BoulderMikiko | 2009-04-06 11:59


コロラドはボルダーのマッサージセラピスト・美紀子のブログ。熊本生まれ、ワシントンDC、プロバンス(仏)、東京、モントリオール、ニューヨーク生活を経て、ロッキーの山の中人生を楽しんでおりまっす!


by BoulderMikiko

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